[メイン2] ベックマン : ……学校の校舎裏、場違いとしか形容しようがない男が一人。
[メイン2] ベックマン : 口から煙を吐き出し、呟く
[メイン2] ベックマン : 「フゥー…こう、平和で退屈な日常もいいが何か、以前のような刺激が欲しいな…」
[メイン2] ベックマン : 「懐かしいな、あの頃は楽しかった」
[メイン2] ベックマン : 「……ま、今の生活も気に入ってるがな」
[メイン2]
ベックマン :
手に持つ煙草を簡易灰皿に捨て、学校を見上げる。
夕暮れに照らされた校舎の窓に、見知った顔が二人。
[メイン2] ベックマン : 「……あれは、由紀先生と昌の坊主か」
[メイン2] ベックマン : 「………暇だし向かってみるか。おっと違う違う、こんな夕方までいる生徒を叱らなくちゃな?」
[メイン2] ベックマン : 男は携帯灰皿を懐に入れ、歩き出す。
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2] 小早川 晶(こばやかわ あきら) :
[メイン2] 小早川 晶(こばやかわ あきら) :
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2] ベックマン : 帰り道、沈む日を見る
[メイン2] ベックマン : 「……いじめ、か」
[メイン2] ベックマン : 「しっかし…いじめかどうかなんてどうやって調べたもんかねェ…」
[メイン2] ベックマン : 「ま、寝て考えれば何か思いつくだろ」
[メイン2] ベックマン : 鼻歌を歌い、男は夕暮れの道を歩く
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2] ベックマン : ………その日、男は美術館へ向かっていた
[メイン2] ベックマン : 理由はもちろん、晶だ
[メイン2] ベックマン : 家出、そいつは結構。時にはそれくらいの非行で親の目を引きたくなる時もあるだろう
[メイン2] ベックマン : だが、数日ともなると流石にまずい。親に心配させたいのなら、やりすぎと言わざるを得ない
[メイン2] ベックマン : 「さて、手掛かりがあるといいが…」
[メイン2]
GM :
ベンが向かっていた美術館は、ニュースに取り上げられていた
骨董品強盗未遂事件のあった場所の一つであった。
[メイン2] ベックマン : ……晶は由紀先生いわく、美術が得意らしい。なら、美術館に絵を見に来て、最近の事件に巻き込まれた可能性も、ある
[メイン2]
ベックマン :
受付を済ませ、中に入る。
まずは、会場の把握をしなくては
[メイン2]
GM :
ベンが中に入ると、そこは至って普通の美術館であった。
なお、盗難に遭いかけた展示品の周りには、厳重な柵が設けられていた。
[メイン2] ベックマン : 「ふむ…あの展示品、どうにかして近づいて調べてェな…」
[メイン2]
ベックマン :
ま、さすがにまずいな。
独り言を呟き、探索を開始する。
[メイン2] ベックマン : 見聞色で盗難未遂の絵に目星だ
[メイン2] GM : よよい
[メイン2] ベックマン : CCB<=70 見聞色の覇気 (1D100<=70) > 55 > 成功
[メイン2] GM :
[メイン2] GM : ベンがそれをよく見ると分かるだろう。
[メイン2]
GM :
その作品は、有名なものであった。
マニアでなくても、知る人ぞ知る一品。"国宝"の絵であった。
[メイン2] GM : ここでベンはアイデア判定
[メイン2] ベックマン : CCB<=75 アイデア (1D100<=75) > 16 > 成功
[メイン2] ベックマン : 「へェ…職業柄高価なものを見分けるのは得意だが、こいつは…」
[メイン2]
GM :
ベンはニュースについて思い出す。
盗難・強盗事件が多発していた事件で、その対象となっていたものは
どれも全て、国宝級のものであったことを。
[メイン2]
GM :
全国各地で、同時にそういった事件が発生したのだ。
中には、盗まれてしまったものもある。
[メイン2] GM : 組織的犯罪を、ベンは感じるかもしれない。
[メイン2] ベックマン : 「国宝…いや、確か犯罪は全て同時刻だったはずだ…なるほど、こいつは久方ぶりの冒険になるかもな…!」
[メイン2] ベックマン : 聞き耳とかで情報は出るか?
[メイン2] GM : いいよ
[メイン2] ベックマン : CCB<=70 見聞色の覇気 聞き耳代用 (1D100<=70) > 10 > スペシャル
[メイン2] GM : スペシャルなので、色々出します。
[メイン2] GM :
[メイン2] GM : ベンは目を閉じ、美術館に訪れる者達の会話を聞く。
[メイン2] GM : ─────どうやら、その事件に関するニュースは……
[メイン2]
GM :
・・・・・・・・・・
もう、テレビで取り上げられていないらしい。
[メイン2] GM : 捜査打ち切りになっているとの噂も、聞こえるだろう。
[メイン2] GM : なお
[メイン2]
GM :
強盗・盗難未遂犯は、捕まえた際に、どうしたそういった事件を起こしたのか?
組織的犯罪なのかを調べようとした際に。
[メイン2] GM : ─────全員、不審死を遂げたらしい。
[メイン2] GM : ……これも、単なる風の噂かもしれないだろう。
[メイン2] GM :
[メイン2] ベックマン : 「……へェ?国宝の盗難事件がもうニュースになってない?捜査も打ち切り?そして────不審死?」
[メイン2] ベックマン : 「……ああ、先生と晶には悪いが、おれの冒険心が燃え上がっちまった」
[メイン2] ベックマン : 「ま、きっと無関係じゃねェ。おれの勘がそう言ってる」
[メイン2] ベックマン : さて────次はどこへ調べに向かおうか
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2] ベックマン : …少し躊躇いながら、スマホをタップし文を打ち込む
[メイン2] ベックマン : 「…今頃あの先生のことだ。晶を心配して家にでも上がり込んでることだろう」
[メイン2] ベックマン : 「勘だがおれの調べてることもきっと無関係じゃねェ、情報でも送っておくか」
[メイン2]
ベックマン :
打ち込むのは、事件について。
国宝のこと、ニュースのこと、そして───不審死について
[メイン2] ベックマン : 「……はぁ、多分これでもあの先生は手を引かねェけどな」
[メイン2]
ベックマン :
空を仰ぎ、そして項垂れる
……次の目的地を考えながら、既読が付くのを待つとしよう
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2] GM :
[メイン2]
GM :
ベックマンが端末を操作し、情報共有を済ませた後。
美術館に纏わる情報を探していると。
[メイン2] GM : ─────奈良にある、とある美術館にて、強盗事件が発生したというニュース記事が。
[メイン2]
ベックマン :
ニュースに目をやる。
美術館の強盗事件…それも引っ掛かるが、それ以上に
[メイン2]
GM :
深夜の閉館時間に、不審者が潜入をし
警備員を殺害、そして監視カメラ等の電源も全て切り落とされ
国宝の、「地獄草紙」が盗まれた、と。
[メイン2] ベックマン : ────なぜ、これだけまだ火消しされていない?
[メイン2] GM : 速報であったそのニュース記事は
[メイン2] GM : すぐに消された。
[メイン2] ベックマン : 「……なるほど、単に間に合わなかっただけか、それとも…ついさっき起こったことなのか」
[メイン2] ベックマン : 「どちらにせよ、こんなニュースを見て気にならないわけがねェ」
[メイン2]
ベックマン :
不敵に笑い、次の目的地を決定する。
奈良の美術館に行ってくる。端末に打ち込み、男は駅へと歩を進める
[メイン2] ベックマン : 「さて……真相は、いかほどか?ってな」
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2] GM :
[メイン2] GM : ─────そしてベックマンは、1時間後に、件の美術館に辿り着く。
[メイン2] GM : しかし、当然のことながら封鎖されており、警察の姿もちらほら見える。
[メイン2] ベックマン : 「………さてさて、どうやって調べるか」
[メイン2] ベックマン : 「…ま、まずは地道に聞き込みだな」
[メイン2] GM : キープアウトの黄色のテープが美術館周りを囲っており、潜入は難しいだろう。
[メイン2] ベックマン : 警察の話に聞き耳だ
[メイン2] 警察官 : 「─────おやぁ?捜査中なので、立ち入り禁止ですよ~?」
[メイン2]
警察官 :
真っ黒の瞳の青年が、ベックマンに振り返る。
そして、警察手帳を見せながら、にこりと。
[メイン2] ベックマン : 「いやいや、せっかく国宝を見るためにここの美術館に来たのに門前払いってのは嫌だぜ。せめて何があったか教えてくれねェか?」
[メイン2]
警察官 :
「え~~?ちょっとした盗難事件があっただけですよ~?
なんでも、金庫からお金が盗まれたとか、大変ですよね~」
[メイン2]
警察官 :
「お~っとっと~!こういう情報って言っちゃいけないんですよね~
ま~!そういうわけなんですよ~」
[メイン2] 警察官 : 男はそう言い、へらへらと笑っていた。
[メイン2]
ベックマン :
自分が出来る限りの笑顔をし、会釈をしてその場を離れる
………嘘を吐くほどのこと、か
[メイン2] 警察官 : にこりと笑い、手を振って見送った。
[メイン2]
ベックマン :
確かに一般人にはその対応でいいだろう。
だが生憎とこちらは裏を知っている。ここで引き下がるつもりもないが…どうしたものか
[メイン2] ベックマン : 「………潜入、してみるか?」
[メイン2] ベックマン : 周囲を見渡して警察が出入りしているところを探すぞ
[メイン2] GM : 目星が必要
[メイン2] ベックマン : CCB<=70 見聞色の覇気 目星 (1D100<=70) > 66 > 成功
[メイン2] GM : ベックマンは、警察が出入りしていない、美術館の裏口を見つける。
[メイン2] GM : 当然のことながら、施錠はされてある。
[メイン2] ベックマン : 「……裏口が封鎖されていない、ってことは本当に急な事件らしいな」
[メイン2] ベックマン : 「ま、ここで引き下がるんじゃあ元赤髪冒険団の名が廃るってもんだァ!」
[メイン2] ベックマン : 武装色の覇気纏ってこじ開けるぞ、来い
[メイン2] GM : 可能
[メイン2] ベックマン : CCB<=65 武装色の覇気 (1D100<=65) > 16 > 成功
[メイン2] GM : ─────鍵は、開いた。
[メイン2]
ベックマン :
バキンッ!いい音が鳴った。
……音を聞きつけて警察が来るかもしれない、早く中に入るとしよう
[メイン2] GM : アイデア判定
[メイン2] ベックマン : CCB<=85 アイデア (1D100<=85) > 83 > 成功
[メイン2] GM : ベックマンは、直感する。
[メイン2] GM : ここから先は、身を隠して進まないと。
[メイン2] GM : ─────"死"。
[メイン2] ベックマン : 「……あぁ、全く身震いがしやがる」
[メイン2]
ベックマン :
見聞色で周りの気配を探りながら動くぞ
隠密の代用だ
[メイン2] GM : 可能
[メイン2] ベックマン : CCB<=70 見聞色の覇気 (1D100<=70) > 100 > 致命的失敗
[メイン2] ベックマン : あっ
[メイン2] 警察官 :
[メイン2] 警察官 : 「何してるんですか~?」
[メイン2] 警察官 : にこりと。
[メイン2] 警察官 : 裏口に入ったベックマンのすぐ背後に、先程の青年が。
[メイン2] 警察官 : そして、裏口の扉を、ガチャリと、閉める。
[メイン2] ベックマン : 「……へっ、あんたか。いや何裏口が開いてたもんでな。好奇心に負けて入っちまった。」
[メイン2] 警察官 : 「へへへへ~それって不法侵入じゃないですか~?」
[メイン2] 警察官 : 真っ黒な瞳は、ベックマンに向けられる。
[メイン2] 警察官 : 「─────何が目的ですかぁ~?」
[メイン2] GM : アイデア判定
[メイン2] ベックマン : ……警戒は崩さない。懐に入ったエアガンを取り出せるように準備をする
[メイン2] ベックマン : CCB<=85 アイデア (1D100<=85) > 13 > スペシャル
[メイン2] GM : ─────返答を間違えれば、発砲される。
[メイン2] GM : ベックマンは、長年冒険者として培ってきた直感が、そう告げるのを感じる。
[メイン2] ベックマン : ………なるほど、こいつは警察というよりかは…マフィアに近いな
[メイン2] ベックマン : 「……おれの目的?簡単だよ、ここまで高い金払って時間も掛けて来たんだ、国宝を一目見たいんだよ」
[メイン2] 警察官 : 「え~?何故です~?国宝オタクなんですか~?」
[メイン2] 警察官 : にこにことしながら。
[メイン2] ベックマン : 「ああ、こう見えても昔は冒険家やっててね、希少な物に目が無いんだよ」
[メイン2] ベックマン : へらへらと、嘘を紡いで見せる
[メイン2]
警察官 :
「そうなんですかぁ~、いやはや、僕も実は~
そういう、好奇心に負けちゃう人間なんですよね~
へへへへ~~、僕らって気が合いますね~~~」
[メイン2] 警察官 : ずいっ、と近づき。
[メイン2] 警察官 : じろりと、下から見上げるように、真っ黒な瞳が、ベンを刺す。
[メイン2]
警察官 :
「─────大丈夫ですよぉ~、ちゃ~~んと……
捜査が終わり次第、再展示されますからぁ~~」
[メイン2] ベックマン : その目にも動じず。一歩離れ、返答する
[メイン2] 警察官 : 口角が歪むように、持ち上げられる。
[メイン2] 警察官 : 「お帰りいただいても、よろしいでしょうかぁ~~~?」
[メイン2]
警察官 :
青年は、ポケットに手を突っ込んでいた。
不気味な笑みを浮かべながら。
[メイン2]
ベックマン :
「わかったわかった…すぐ帰るよ」
両手を上げ、降参の意を示し、裏口に向かって歩く。
[メイン2] 警察官 : その返答に、にこりと笑い。
[メイン2] 警察官 : 裏口への道を開ける。
[メイン2] ベックマン : 「ああ、最後に一つ聞いていいか?」
[メイン2] 警察官 : 「どうぞ~」
[メイン2] ベックマン : 「国宝は、次はいつ再展示されるんだ?」
[メイン2] 警察官 : 「3日後くらいでしょうかね~~?へへへ、大丈夫ですよ~」
[メイン2] 警察官 : 口の横に手を立て。
[メイン2] 警察官 : 「国宝は、逃げませんから♪」
[メイン2] 警察官 : 囁くように、そう告げる。
[メイン2] ベックマン : 「おぉ…怖い怖い。」
[メイン2]
ベックマン :
囁きに、おどける様に返す。
……どうやらこいつがいる限り、潜入は、無理そうだな
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2]
ベックマン :
……なるほどこれがネットカフェ
初めて入ったがまるで天国のような居心地だ
[メイン2]
ベックマン :
個室、PC、漫画、シャワー、そして飲食
ネカフェで寝泊まりするネカフェ難民なるものがいるのも頷ける
[メイン2]
ベックマン :
ほっとしたのも束の間。先ほどまでの疲れに襲われ、瞼を、閉じ…
「…グゴー…グゴー…………」
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2]
ベックマン :
「グゴー…グあき────────!!!!!!!!!!
[メイン2] ベックマン : 「ッ!うるせェなァ!!…っと、しまった眠ってたか…」
[メイン2]
ベックマン :
低血圧でガンガン響く頭を押さえ、状況を整理する。
さっきの声は…由紀先生か?ならおそらくあき──は…晶、か?
[メイン2] ベックマン : 「なるほど、ネカフェに来てってのはそういうことか…全く、おれが動く必要もなかったか?」
[メイン2] ベックマン : ずい、と体を起こし、頬を叩き、脳を覚醒させる
[メイン2] ベックマン : さ、合流するとしよう──
[メイン2] GM : 幸運判定
[メイン2] ベックマン : CCB<=60 幸運 (1D100<=60) > 41 > 成功
[メイン2] GM : ─────遠くで、パトカーの音が聞こえてくるような。
[メイン2] GM : 町ではもちろん、鳴ってもおかしくはない。
[メイン2] GM : ただ、ベックマンは、何故だか引っかかるものがあった。
[メイン2] ベックマン : 「………これは。まさか……」
[メイン2]
ベックマン :
ネカフェを飛び出しパトカーの位置を確認しに行くぞ
ちょっとだけメインで先生に物事を伝える
[メイン2]
GM :
真っ直ぐこちらへ向かってくるような。
……あと数十分もしたら、到着するかもしれない。
[メイン2] ベックマン : 「……まずいな、こりゃ」
[メイン2] ベックマン : そろそろメインで発言するぞ
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2] ベックマン : ………思い出す。あの日のことを
[メイン2] ベックマン : 赤髪冒険団……お頭が解散した、冒険団
[メイン2] ベックマン : ……おれたちはお頭の娘を、助けられなかった
[メイン2]
ベックマン :
何が悪かったか?間か、あるいは運か。きっと誰もが言うだろう
「誰も悪くはなかった」
[メイン2] ベックマン : ───違う。善悪の問題ではない。助けられなかった。彼女を看取るしか出来なかった。それが、悔しいのだ
[メイン2] ベックマン : ………こいつらには、先生には、そんな気持ちを味わってほしくはねェ
[メイン2]
ベックマン :
だからまだ…こいつらが後悔せず、引き返せる内に。
自分の命で全員を助けよう。きっと、おれはそのためにここにいる
[メイン2]
ベックマン :
だよな?お頭、ウタ─────
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2] GM :
[メイン2] GM : 千代は、世界の違和感に、ハッキリと気づいてしまう。
[メイン2] GM : SANc
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 1D100<=60 正気度ロール (1D100<=60) > 85 > 失敗
[メイン2] GM : 1d3の減少
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 1d3 (1D3) > 3
[メイン2]
佐倉 千代(さくら ちよ) :
今日も私は学校で絵を描いていた。
いつも通り、何事もなく平和で。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : CCB<=80 芸術(水彩画) (1D100<=80) > 31 > 成功
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : サッサッサと筆を動かす。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 次第に出来上がってくるのは、男の子と赤いリボンの女の子の絵。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 「…あれ?」
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : なんで私はこんな絵を描いてるんだろう。この2人を見たこともないのに。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : ちりっと頭が痛む。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : そして違和感が生まれる。誰かが足りないような、そんな感覚が。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : う~んと悩みながら、ふと窓の外を見てみると、由紀先生が去って行く姿が見えた。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 「そういえば、何か、約束をしていたような…」
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 追いかけなきゃ行けない。1人にしちゃダメだ、そんな焦燥感が生まれて。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 画材をそのままに美術室をあとにした。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) :
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 急いで廊下を歩いていると桃ちゃんの姿を見つける。
[メイン2]
佐倉 千代(さくら ちよ) :
「お~い!」
手を振りながら声をかける。
[メイン2] 千代田 桃 : 「……千代か。どうしたの?わざわざ休みの日に……」
[メイン2] 千代田 桃 : 二百九十七、二百九十八……と、ダンベルを上下しながら首を傾げる。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 「桃ちゃんだって、なんでいるんだよ」
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : そう何故か私たちは学校にいた。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 「桃ちゃん、私たち由紀先生と何か約束してなかったっけ?」
[メイン2] 千代田 桃 : 「……丈槍先生と?え……ううん、千代…何か怒られるようなことでもした?」
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 何で怒られること前提なの!?と思いつつも。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 「いや、そうじゃなくて、なにかとっても大切な約束」
[メイン2]
千代田 桃 :
「……約束……」
その言葉がどこか別のところに引っ掛かるように。
[メイン2] 千代田 桃 : 「…………。……不安なら、直接本人にでも会って聞けばいいんじゃない?」
[メイン2] 千代田 桃 : 付き合うよ、トレーニングも一通り済んだし……と、ダンベルを鞄に仕舞い込む。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 「うん。私もそう思って追いかけてたところなんだよ」
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 「…!いいの?」
[メイン2] 千代田 桃 : 「……その二人の組み合わせ、放っておくとどうなるかわかんないしね」
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : それってどういうことかな!?と思ったけど口には出さずに。
[メイン2]
佐倉 千代(さくら ちよ) :
「ありがとう!桃ちゃんが一緒なら心強いよ」
ニコリと微笑んで。
[メイン2] 千代田 桃 : どくん、と。……どこかで聞いたようなその言葉に、頭を刺激されるように。
[メイン2] 千代田 桃 : 「早く行くよ。……追いかけてたってことは、見失うと困るでしょ」
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) : 「うん!急ごう!」
[メイン2]
佐倉 千代(さくら ちよ) :
桃ちゃんの手を取って由紀先生を追いかける。
どこに向かったのかは知らないけど、何故かその場所を知っている気がして。
[メイン2] 佐倉 千代(さくら ちよ) :
[メイン2]
千代田 桃 :
[メイン2] 千代田 桃 : ────あ。
[メイン2] 千代田 桃 : 途切れる寸前、今になって……刹那だけ、思い出す。
[メイン2]
千代田 桃 :
[メイン2] 千代田 桃 : ──── 一緒に頑張ろうって、言ったはずなのに。
[メイン2]
千代田 桃 :
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2] ベックマン : 男は、一人歩く
[メイン2] ベックマン : 今日は7年後の8/23────男の命日。
[メイン2] ベックマン : "死"を予告された男は、ただただその時を待つ
[メイン2] ベックマン : ………が、何のきまぐれか、神の助けか
[メイン2] ベックマン : 男は死ぬ事はなかった
[メイン2] ベックマン : ………そして、目の前の空間が歪む。
[メイン2] ベックマン : 本来無くなるはずの命の徴収。閻魔に命ぜられた猟犬が……一頭
[メイン2] ベックマン : 男はそれを見、不敵に笑う
[メイン2] ベックマン : ───────
[メイン2] ベックマン : ………煙草を吹かし、男は歩く
[メイン2] ベックマン : 「あばよ、命日」
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2]
ベックマン :
[メイン2]
ベックマン :